「第2次樺太鉄道調査隊」17
2015年6月9日(火)〜6月19日(金) 11日間

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 ただ今
音声解説中
part1

 
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幻と消えた「恵須取」ナロー
■恵須取は恵須取

現市内は炭鉱地帯・中心街・そして埠頭(漁港)の3つに別れる
緻密な効率と有効な市街構成を築いた統治時代 その上にザックリ?だいたいが乗ってるって表現が近い現状
無理がありすぎる感も否めないが何より ここだけは 徹底した日本排除をしている
むろんホテルも存在しないが統治時代の遺構には徹底している
それが何を意味するかは知る由もないが 間違いなく意思が働いている
海から細長く続く平野はこの地の特徴 山向こうは遠く敷香方面


陸の孤島「恵須取」の玄関口は航路だった
記念碑を左に行けば埠頭 右に行けば塔路 宮脇俊三氏もきっとここを訪ねたはずだ


戦勝70周年の飾りがここにもあった
ソ連がどうしても欲しかったこの地 以前はひしめく町並みに圧倒される光景が続いていた
デジタルの時代に刀で挑むようなこの時差間と ロシアの支配感 その功罪は歴史が証明すると信じたい

点線は廃線跡 ちなみに「塔路」の地図に続いてる 徹底破壊されてるからせめて・・・
太平炭鉱■

塔路からの山越道 ソ連侵攻時に東海岸「内路」へ逃げる避難民
同じ道を走ってみた 炭鉱周辺以外は昔のまま このジャリのデコボコ路を徒歩で逃げた


そうか〜と思いながらも 炭鉱手前を右に下る
もしかしたらと・・・ あったあった 光るナローだ 炭鉱施設は厳重警備でカメラすらやばい
ここは生きてる 塔路が生きてる理由はここがあるからだ 現役炭鉱は恵須取を無視して塔路へ向かう

炭鉱からこの分岐までは王子製紙軽便時代の線路を使用し
左へ伸びる製糸工場や市内への線路は完全撤去されてる
文献では王子と軽便と住民との間にとっても強い結束があったとされる
右手前海へと伸びる線路はソ連時代に延長されたものと判断
その後樺太西線未成線と混ざり合いながら塔路へと続いてる
恵須取市内の線路跡は函館市電の巡回型支線を要する大型版 市街構成の中心だった



恵須取栄光の残像 王子製紙恵須取工場

敷香に似たヨーロピアンと中東の匂いが混ざり合う不思議な空間
短い夏を満喫したいロシア女 砂誇り舞う中 ここぞとばかりに原色のケバイ服で男の目を引く
ジェームズボンドが銃撃戦をはじめそうだ


統治時代の旧恵須取中学校跡地 今は街の中心として公共施設が集ってる

軽便軌道海周り 線路は残らないが吊橋鉄橋跡のようだ
ワイヤーをイメージするとわかりやすい


至る所に橋ゲタだけは残る 決定的な市街地図でもあるといいんだけど・・・

ソ連軍上陸艇と日本軍守備隊攻防の浜
熾烈な交戦の中、一度はソ連軍も撤退 その後武器を降ろせが伝わり占拠される
一般人避難は絶する苦悩が伝えられている
この海にこの街に何がしたかったんだよスターリン
殺伐とした廃墟群を作る為だったのかと問いただして見たい
理屈じゃなく生きる為に最後まで全力を尽くした人々皆に敬意を表したい
一路南を目指す
【2015/6/18】⇒18Pへ続く

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